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放課後は保健室で

第2章 鍵の落とし物




「柴崎さん―っ!」


教室の空気が一瞬止まった。


うげ、この声は。



「…わ、わたなべ君」


振り向くとニコニコ笑う渡辺啓太が立っていた。


「一緒に帰ってもいい?」


教室の空気が一層固まる。


私がクラスに馴染めない原因の40パーセントの要因がこの人だ。



「だめって言ったら?」


「ついてく!」


…だよね。


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