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放課後は保健室で

第2章 鍵の落とし物




うわっ…


『コーヒー飲みますか』なんて言っていた人とは思えない発言。


でも先生のが正論だ。


「…お願いします、返して下さい」


私はゆっくり頭を下げた。


その鍵がないと私は息を吸えない。


空気のないあの教室では私は酸欠になって死んでしまう。


空が広いあの場所。

空が近いあの場所。


私にはとても必要なものなんだ。


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