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三角関係ときどき四角

第2章 夫と娘の秘密

『こいつさ、童貞なんだよ』


僕は後押しをされる形で
友人たちに裸体を貪られた千夏の前に
立たされた。


童貞の僕は意を決して
全ての衣類を脱ぎ捨てた。


これは夢なんだ。


こんな現実があるわけがない。


それに僕は医者だ。


医者として性と向き合わなければいけない。


都合のいい言い訳を自分自身に押し付け
無我夢中で分からないまま
僕の初体験は終わっていて
千夏に何か声を掛けなければと思い
『……ごめんなさい』と謝った。

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