もし世界で自分だけの法律があったら
第8章 the true
おっさんは、驚くべき事実を言った。
「……遠回しで言っても仕方ねーから単刀直入で言うぞ。
………薫も、夜桜とかいう嬢ちゃんも、一回死んでる。」
「!!?!…それって幽霊って……ことか?」
おれはある程度の覚悟はしていた。
だから、必要以上には驚かなかった。
「そういうことだ。あいつらは死ぬ前、余程の未練があって、もう一度この世界に生まれてきたんだ。
そして、俺たちに頼んでその未練を果たして貰う…これがあいつらの目的だ。
法律の内容はその未練の内容を抽象的に示してる。」