
道о明日に繋がる光
第12章 *はるー01
今日も街に出掛けた
やっぱり夜が一番好き
こんな薄暗いところぢゃ
汚れたあたしも
そんな目立たない
スーツの男に
話しかけられる
『ねぇ、君
あるばいとしない?』
どうやらボーイらしい
「え〜なんのばいと
ですかぁ?」
ちょっと名の知れた
キャバクラだった
時給わそれなりにいい
あたしわ16歳
ほんとなら違法だ
『君、いまいくつ?』
「18でーす」
お金にめがくらむ
お年頃(笑)
どうでもいい
働いてみようかと
考えてたとき…
『おいっ、こんなところで
なにしてんだよ!』
誰かに腕を捕まれた
振り返ると
秀…?
いあ 違う
秀に似たあの男だ
「え…?」
動揺を隠せないあたし
『喧嘩したからって
飛び出して行くなよ』
喧嘩?なんのこと?
気がついたら
ボーイの男わいなかった
あたしを助けたの?
「あ、あの…」
『ばっかぢゃねーの!?』
大声で怒鳴られた
『なにがあったかなんて
知らねぇけど
やけになって道踏み外すなよ』
「……」
『おれのこと
ちゃんと覚えてる?』
「…うん」
忘れるわけない
