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貴方だけを愛してる

第9章 漂う闇は果てしなく

その日俺たちは翔ちゃんの家で話し合いをしていた


S「ぜんっぜん見つかんない!探ってみたけど既婚者だったり、彼女いたり…ニノと関係あるって気のせいじゃないの?って奴らばかりだよ」

M「…でも実際ニノと消えてる時間があるよね?どこにいってるんだろ?」

S「そこなんだよ!うまい具合に俺らが打ち合わせだ撮影だってニノが1人になるタイミングで消えてる。でも撮影に影響なくふらっとニノは帰ってくる…」

M「まさか…ニノの恋人?」

S「んなわけない!!言ったろ?ほとんどの奴にはパートナーがいる。だからもし!もしニノと付き合っていたとしても二股だ。愛人としてニノを囲ってるって事になる」

A「…でもそうなるとニノもまた複数の人と付き合ってるってことになるよね?」

S「そうなっちゃうね?」

A「…」

M「ニノの性格からして自ら進んで愛人になるか?」

S「しかも複数のな」

O「あーばちゃん?」

A「…みんなは知ってるの?」

S「え?なんの話?」

O「あーばちゃん、例の事件ならこの2人は知らないよ?」

A「って事はリーダーは知ってるの?」

O「あぁ…あの日おいらもあの場所にいたからな」

A「えっ!?」

O「あーばちゃんもニノもあの日のことあんまり覚えてないだろ?誰が一緒に居たか。おいらあの日たまたま東京に来ててお前らがバタバタしてるからって上の奴らとついて行ってたんだよ。だからすぐに警察来たんだ」

A「そうだったんだ…」

M「ねぇねぇ!なんの話!?なに2人でわかりあってんの?」

S「事件て?警察…とかちょっと…」

A「…昔ね、ニノ…イジメの延長で無理やり大人の男相手に売春させられてたんだ」

S「う…そだろ?」

A「それで…今もカウンセリング受けてる。今は三ヶ月に一回…かな?俺もたまに付いていってる」

M「だからおかしいって思うの?」

A「うん…アイツらのニノを見る目、あの時の男たちと同じなんだ。ニノをモノとして見てるような…気持ち悪い目」

O「だからあーばちゃんは「気持ち悪い」って思ったんだ?」

A「…たぶん」

S「それなら…なおの事おかしいな。なんでニノは自らそんな危険に身を晒してるんだ?大人の男…まして自分を性的に見てるような奴と2人っきりになんてなりたくないだろ?」

A「そうなんだよ…だからおかしいと…思うんだ」

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