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貴方だけを愛してる

第9章 漂う闇は果てしなく

それからも全員でニノを観察してニノを呼び出す人を特定し続けた

翔ちゃんはその人たちをリストにして情報をまとめた

日時やタイミング、場所をとにかく記録していた

松潤は2人っきりになれそうな場所を特定しようとした

どこに呼び出してるのか

どこで会ってるのかを把握しないと分からないことだらけだから

リーダーはずっとニノと一緒にいて携帯が鳴ったり、何処か行こうとすると「どこに行くの?おいら寂しい」と嘆いて引き留めたりした

それにニノは「おじさんキモイよ?」などと言いながら座り直したり「関係ないでしょ?」なんて言ってさり気なく携帯を仕舞ったりしていた

俺はとにかくニノを観察した

ちょっとした変化も逃さないように

A「ニノ…今日一緒にゲームしない?」

N「あー用事あるんだよねぇ〜」

A「最近付き合い悪いぞ!彼女でもできた?」

N「んー?そんなことないよ?どーしたの?相葉さん」

相葉さん…

この前まで相葉くんって呼んでたのに…

それに一緒に行動することが減った

変わってないつもりでも目が合わない

俺を見ない

一緒に帰らない

シャワーだって…

避けてる…

A「ニノ…俺…なんかした?」

N「え…ほんとにどーした?え?なんでそんな…不安そうなの?」

A「ニノ…」

ダメだ…泣きそう…

ニノが俺を避けてる

その事実が心を締め付ける

あの時も俺を避けた

今も?

N「やだ…相葉さん泣かないで…どうしよ…あぁ…泣かないでよ…」

涙ぐむ俺を見てあわあわと狼狽えるニノ

N「わかった!わかったからさぁ…一緒に遊ぼ?ゲーム…しよ?だから泣かないでよ…僕…あなたに泣かれるとどうしたらいいのかわからないんだよ…」

眉毛を困ったようにへにょんと垂れ下げて呟く

ぎゅっと俺の頭を抱き締めるニノの体は暖かくて…

N「泣かないで?相葉さん…お願い…」

ぽろぽろと流れる涙でニノのシャツが濡れる

N「あぁ…困ったなぁ…ほんとにどーしたらいいのよ…笑っててよ…」

A「じゃあ一緒にいてよ…離れてかないで…」

N「…離れないよ。離れられるわけないじゃない。僕にはあなたしかいないんだから…」

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