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貴方だけを愛してる

第9章 漂う闇は果てしなく

見つけたのは偶然だった

あるテレビ局のスタッフさんに打ち合わせで俺だけ呼ばれて会議室にいた

打ち合わせはスムーズに終わって雑談していた時に

「あ、相葉さん先ほど二宮さんみかけましたよ。待ち合わせですか?」

と後から入ってきたスタッフさんに言われた

A「え…?どこに居ました?」

「えっと…Bスタジオの方です…」

「え?なんでだ?今日Bスタジオ使ってないはずだぞ?」

A「!!ありがとうございます。実はちょっとした悪戯をメンバーに仕掛けようと思ってて…それでニノが下見してるんだと思うんですよ…すみません」

「あーそうなんですか?」

かなり無理やりな言い訳だけど嵐は仲がいいって有名だからそこをアピールしてゴリ押しした

A「早く来すぎたのかな?ニノったら…迎えに行ってそのまま帰りますね。もう…大丈夫ですよね?」

「あー大丈夫ですよ。引き止めちゃってすみません」

A「いえいえ。またよろしくお願いします!」

笑って誤魔化して…早くニノが居たというBスタジオに行きたい!!!!

それでも不自然じゃないように…

あくまでもメンバーに悪戯を仕掛ける打ち合わせで…という対面を保ちつつ席を外す

A「急がなきゃ!見失えない!!」

会議室から離れて人が居なくなった瞬間走り出す

このチャンスを逃さない

チラッとフロアの利用状況を示した案内に目を通す

たしかに今日Bスタジオを使ってる部署はない

空のスタジオ

誰も近寄らない

誰も居ないはずの場所

そんな所にニノが行く必要はない

あるとしたら…

A「誰と一緒にいるんだ!!!!」

走りながら携帯でリーダーを呼び出す

O「はーい、あーばちゃんどうしたー?」

A「リーダー!ニノが使ってないはずのスタジオにいる!!」

O「…それはどこだ?」

A「N局のBスタジオ!!!!」

O「すぐ向かう。あーばちゃん、落ち着け。絶対に危ないことはするなよ?」

A「わかってる!!!!」

リーダーとの電話を切って走るのを止める

ここからは慎重に行かないと…

気づかれたら終わりだ

どこにいる?

誰と…いる?

落ち着け…

大きく深呼吸をする

感覚を研ぎ澄ませろ

少しの音も聞き漏らすな…


A「あっ!」

奥の素材庫からマークしていた男の1人が出てくる…

身を隠し通り過ぎるのを待つ

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