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たね

第2章 幼馴染が休日、駅でギュする。


ヒーローのたね☆いってみよ~
( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆



アレは?ミワ?

「頼むよミワ」
「止めて!放して下さい」

駅の男子便所の前で引き込まれそうになっている女の子が、ミワだと分かって。俺は相手の男を殴り飛ばそうと、駆け寄った。

「待って待ってよ!やめてよコォー!先輩逃げて!こいつボクシングやってます!」
先輩を押し退けて、俺の所に駆け寄って来るミワ。

俺の前に立ちはだかって先輩を庇うように手を広げるミワの後ろから、先輩は逃げる様にその場を立ち去った。

「もぉ!先輩が喧嘩したってなったら、チーム全体が大会に出場出来なくなるのよ!」
「んなこたぁ知るか!お前が危ねぇのに黙ってられっか!」
「コォーには関係無いでしょ!?」
「ある!お前は俺の、大事な幼馴染だ!」

ボソッ
「そんな事言って欲しいんじゃ無いのに…」
「え?何か言った?」
俺は聞こえなかったフリをした。

「…うぅん…ナンでもない…あっ!そうだ!コォーだって素人殴ったってバレたら、ジム辞めさせられちゃうよ!」
「そりゃ困るな!逃げっか!」
俺はミワの手をギュっと強く握り、走り出した。

せめて地区タイトル取ってから…そしたら、俺から告るから…それまで待っててくれよミワ…。

お前の事が守れる様になるまで、後もう少しなんだ…。


 

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