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桜の咲く頃にまた君と

第9章 初めての君の家

信号に捕まるだけでもイライラしてしまう


やっと着いた


桜の病室へ入る


「さくら!」


僕は今にも泣き出しそうだったと思う


桜のそばにはまだお父さんとお母さんがいた


ふたりは気を利かしてまた来ると言って病室を出てくれた


「もう心配しすぎだよ

そんなに泣き出しそうな顔して」


心配するのは当たり前だ


倒れていた桜を見たのは僕だ


救急車に付き添ったのも


そのあいだの桜の姿を見て心配しない方が無理だ


「よかった

ほんとによかった」

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