
貴方の涙は俺が拭くから ON
第20章 忘れられない過去2 ニノ
「だってさ、ここだけの話、あの人のモテ方ハンパないの。芸能人の中にも隠れファン多いし 番組ゲストの女の子達もほとんどが大野さん目当てなんだけど、当の本人奥手でね。 あぁ見えて 気になる女の子居ても 声も掛けられないんだよ?それに 熱愛報道はガセばっかで、マジな話は一つもないんだもん、昔の事とは言え それも男と噂だなんて・・ちょっと聞きたくなるよね」
「はは・・確かに。でも噂だけだよ、実際のとこはわからない、大野くんが東京に戻る前に その人事務所辞めたみたいだし」
「何だ、じゃあその人とはそれっきりなのかな」
「だと思う。その後は実家のある大阪に帰ったとか聞いたし・・・。大野くんとは接点無いよね」
「だね。じゃあやっぱガセかな。あ、それよりさ この間のアレ見た?」
屈託なく笑って見せた後 さりげなく話題を変え、
その人の好きそうな 新人アイドルや綺麗なモデルさんの話をたっぷり聞かせ、
最後には そんな記憶も残らない程飲ませて 深夜に別れた
