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貴方の涙は俺が拭くから ON

第33章 言わなくちゃいけないのに2 智



そう言うと 

「じゃあ」

振り向きもしないで ニノが出ていく


ニノの言葉に固まってしまった俺は
ドアがゆっくりと閉まっていく間も 
茫然と立ち尽くすことしか出来なくて

だんだん細くなる隙間の向こうに 消えていくニノの後ろ姿に
声を掛ける事も出来ず

バカみたいに ただ、見てるだけ

ホントに、ただ突っ立って 見てる事しか出来なかった



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