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貴方の涙は俺が拭くから ON

第34章 言わなくちゃいけないのに3 ニノ


3-1

「何か理由があるんじゃない?あの人 自分の気持ちとか説明するの苦手だから 分かり難いかも知れないけど、俺の目には 智くんの気持ちはちゃんとニノに向いてるように見えるよ。大体そう言う事で嘘吐ける人でもないし・・・。ニノの気持ちも分かるけど 今まで何年も待ってたんだから もう少し気長に待ってみたら?」


恋愛に関しては およそ器用と言えない翔ちゃんだけど
それだけに 言葉を飾らずにまっすぐ言われた台詞が
胸の中にすとんと落ち着いた


・・・そうだよ、
俺 ついこの間までは 一生片想いだって覚悟してたくせに
想いが通じたら 急に欲張りになってたみたいだ

大野さんが俺を、俺なんかのことを 
好きだと言ってくれるのなら
もうそれだけでオールOK


性急に それ以上のことを望むなんて
図々しすぎるんだ



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