
貴方の涙は俺が拭くから ON
第41章 貴方の為に出来る事を5 智
「やっぱ・・」
「終わったら一緒に帰ろう。マネージャーに言っとくから」
“やっぱりやめとく”なんて言わせない
いつになく強引な俺を ニノがちょっと驚いた眼で見るけど
うん、って頷いて 行こ、って手を差し出すと
大人しくその手を握り返してくれた
手を繋いだまま 2人して廊下を歩く
幸い誰とも会う事はなかったけど
誰かに見られたとしても 手を離すつもりは無かった
誰に見られてもいい
今はニノと手を繋いでいたい
この手を離しちゃいけない時だ、って気がするんだ
