
貴方の涙は俺が拭くから ON
第52章 簡単じゃない2 ニノ
それでも いつの間にかうとうとしてたみたいで
キッチンの方から聞こえる 微かな物音に気が付いて
あぁ、そう言えば 前にもこんなことあったなぁ
って思いながら 起きあがって重い頭を振る
脳味噌の代わりに 石でも詰まってんじゃないのかな、って程
動くと頭痛のするヘビーな体調
ホントはこのまま寝ていたい
それでも コーヒーのいい匂いにつられて
寝室を出ると
慣れない手つきで ハンドドリップする大野さん
俺に気づいて
ちょっとはにかんだ様な笑顔を見せた
