
貴方の涙は俺が拭くから ON
第52章 簡単じゃない2 ニノ
そうして、その日はどこにも出掛けず
一日ゆったりと過ごした
俺がゲームをしてるところを描きたいと言うのは
いつもの事だけど
今日の大野さんは どこからかイーゼルを持ち出してきてる
「スケッチブックじゃないの?今日は何か本格的だね」
「時間もあるし、たまにはね」
「もしかして油絵?」
「それは、匂い凄いからリビングではちょっと。
水彩絵の具にするよ。
それに ニノを描くのなら 水彩の方が似合う気がするし」
「そっか、俺ガラスの貴公子だもんね、透明感溢れる、ってヤツでしょ?」
「・・・そんなこと自分で言うヤツ 初めて見た・・・」
