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貴方の涙は俺が拭くから ON

第9章 吐き通せなかった嘘2 ニノ



最悪、歩きながらでもいいから、と
大野さんを追いかけて 
声を潜めて話しかける


「ねぇ・・・ちょっと話が・・・」
「中、入れば?」

「え?・・・いい、の・・・?」
「こんなとこにいると 誰かに見られるかも知んないから」

「あ・・・うん、ありがと」
「ちょっとだけだぞ、すぐ帰れよ?」

「あ・・・うん・・・うん・・・」


顔が赤くなるのを感じる


少しでもいい
何でもいいよ
貴方に拒絶されない、ってだけで
俺はこんなにも嬉しいみたいだ


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