
雪に咲く花
第10章 深いきずあと
「やべえ!お巡りだ」
「急げ!」
男たちが慌てて逃げていった。
夜のパトロール中の警官が途中まで追いかけたが、ふと倒れている雪斗に気がつき引き返す。
「全くとんでもないやつらだ。君、大丈夫かい?」
雪斗は横たわったまま息を荒くしていた。
「おいっ!どうした?あれっ!この子はあの時の!……」
彼は、あの日いじめられてた雪斗を助けた颯人を勘違いから捕まえた警官だったのだ。
「あぁ……うぅぅっ……はぁはぁ」
(息が苦しい。頭が痛い)
恐怖とトラウマのせいで雪斗は過呼吸を起こしていた。
「凄い熱じゃないか!」
警官が雪斗の顔に触れた瞬間、身体の熱さを感じた。
亘が入浴の準備をしようと浴室に向かった時、突然電話が鳴った。
「誰だ?……はい、福原です。」
「恐れいります。先日はお手数かけました……実は……」
受話器の向こう側から聞こえる声は颯人を連行した警官だったのだ。
話によると、色白で小柄な少年が倒れたため病院まで送り届けたということだった。
警官の話によると、少年は雪斗らしい。
亘はコートを羽織り支度をすると、指定された病院に向かった。
「急げ!」
男たちが慌てて逃げていった。
夜のパトロール中の警官が途中まで追いかけたが、ふと倒れている雪斗に気がつき引き返す。
「全くとんでもないやつらだ。君、大丈夫かい?」
雪斗は横たわったまま息を荒くしていた。
「おいっ!どうした?あれっ!この子はあの時の!……」
彼は、あの日いじめられてた雪斗を助けた颯人を勘違いから捕まえた警官だったのだ。
「あぁ……うぅぅっ……はぁはぁ」
(息が苦しい。頭が痛い)
恐怖とトラウマのせいで雪斗は過呼吸を起こしていた。
「凄い熱じゃないか!」
警官が雪斗の顔に触れた瞬間、身体の熱さを感じた。
亘が入浴の準備をしようと浴室に向かった時、突然電話が鳴った。
「誰だ?……はい、福原です。」
「恐れいります。先日はお手数かけました……実は……」
受話器の向こう側から聞こえる声は颯人を連行した警官だったのだ。
話によると、色白で小柄な少年が倒れたため病院まで送り届けたということだった。
警官の話によると、少年は雪斗らしい。
亘はコートを羽織り支度をすると、指定された病院に向かった。
