
雪に咲く花
第10章 深いきずあと
雪斗が目覚めた後、自分の服に着替えた姿を見て、不思議と笑いが込み上げた。
雪斗も緊張が溶けたらしく、作ったラーメンを旨そうにすすっていた。
その後、上の兄姉のために金が欲しいことから悪徳な連中に騙されたことを打ち明けてくれた。
話を聞き出すまで根気がいるだろうと構えていたが、予想外に簡単に心を開いてくれたのだ。
家に送り届けとき、上の姉にあったが、両親がいなくとも、兄姉たちに大切にされている様子が分かり虐待を疑ってしまったことを申し訳なく思った。
数日後、颯人との誤解から、身体の傷は虐めによるものだと知った。
颯人が虐めグループたちを脅したことで虐められなくなり、ずっと安心していたのに……。
「……ル。ワタル……。逢い…たいよ。たす…けて」
小さく途切れる雪斗のうわごとが聞こえる。
「俺はここにいるよ」
雪斗の手を握りしめた。
出会ってから、雪斗といると肩の力が抜け自然と笑うことが多くなった。
女子のような可愛い顔だちや、白くて細い身体とか、外見的なものだけではない 不思議な魔法を持っているのだ。
「雪斗、お前が好きだ。守ってやりたい」
眠っている雪斗の唇に、亘は優しくキスをした。
雪斗も緊張が溶けたらしく、作ったラーメンを旨そうにすすっていた。
その後、上の兄姉のために金が欲しいことから悪徳な連中に騙されたことを打ち明けてくれた。
話を聞き出すまで根気がいるだろうと構えていたが、予想外に簡単に心を開いてくれたのだ。
家に送り届けとき、上の姉にあったが、両親がいなくとも、兄姉たちに大切にされている様子が分かり虐待を疑ってしまったことを申し訳なく思った。
数日後、颯人との誤解から、身体の傷は虐めによるものだと知った。
颯人が虐めグループたちを脅したことで虐められなくなり、ずっと安心していたのに……。
「……ル。ワタル……。逢い…たいよ。たす…けて」
小さく途切れる雪斗のうわごとが聞こえる。
「俺はここにいるよ」
雪斗の手を握りしめた。
出会ってから、雪斗といると肩の力が抜け自然と笑うことが多くなった。
女子のような可愛い顔だちや、白くて細い身体とか、外見的なものだけではない 不思議な魔法を持っているのだ。
「雪斗、お前が好きだ。守ってやりたい」
眠っている雪斗の唇に、亘は優しくキスをした。
