雪に咲く花
第12章 亘のきずあと
亘がレジに向かって歩き出そうとすると雪斗と鉢合わせした。
「雪斗……!何だ!ここでアルバイトしてたのか?」
亘がファミレスの制服を着た雪斗を見て驚く。
まだ、アルバイトを始めたばかりなので亘は働いている場所を知らなかったのだ。
「偶然だね。颯人に誘われてここでアルバイト始めたんだ」
「そうか?颯人と一緒なら安心だな。まあ、頑張れよ。じゃあな」
いつもとは何かが違い、素っ気ない言葉をかけると去っていってしまった。
深刻な会話をしていたので決まり悪かったのだろう。
雪斗にとって、あれほど取り乱す亘を見るのは初めてだったのだ。
『あんな女母親なんかじゃない』
亘の吐き出した言葉が気にかかった。
以前、亘には実の両親は早くに亡くしたと聞かされていた。
あの話の様子だと、どうやら亘の母親は生きているらしい。
一体亘の中で何があったというのだろう?
今まで見たことのない亘の何かを抱えた様子が気になってしまったのだ。
「雪斗……!何だ!ここでアルバイトしてたのか?」
亘がファミレスの制服を着た雪斗を見て驚く。
まだ、アルバイトを始めたばかりなので亘は働いている場所を知らなかったのだ。
「偶然だね。颯人に誘われてここでアルバイト始めたんだ」
「そうか?颯人と一緒なら安心だな。まあ、頑張れよ。じゃあな」
いつもとは何かが違い、素っ気ない言葉をかけると去っていってしまった。
深刻な会話をしていたので決まり悪かったのだろう。
雪斗にとって、あれほど取り乱す亘を見るのは初めてだったのだ。
『あんな女母親なんかじゃない』
亘の吐き出した言葉が気にかかった。
以前、亘には実の両親は早くに亡くしたと聞かされていた。
あの話の様子だと、どうやら亘の母親は生きているらしい。
一体亘の中で何があったというのだろう?
今まで見たことのない亘の何かを抱えた様子が気になってしまったのだ。