雪に咲く花
第16章 教師と生徒
亘が同じ高校にやってきて、数ヶ月が過ぎようとしている。
しかし、同じ学校で過ごすようになってから、以前よりも寂しく感じるのは、一応、自分たちは教師と生徒であるからと距離を置かれたせいだ。
「これじゃ、同じ学校にいる意味ないな」
亘はイケメンで人当たりもいいため、女子から、人気があり、ラブレターが、ひっきりなしにくるらしい。
告白も何度かされたことがあるようで
「教師という立場上、生徒とは恋愛対象にならない」と断っているようだ。
しかも、新任教師の尾崎梨香が、偶然、亘と同じ大学の後輩だったようで、亘と常に一緒にいるのを見かけることがある。
「梨香ちゃん、やっぱり、可愛いよな」
「悔しいけど、福原先生と梨香先生って、お似合いなのよね。嫉妬しちゃうな」
こんな言葉が飛び交うたびに、雪斗は寂しさとジェラシーを感じながらも、少しだけ優越感を抱く。
「亘は俺の恋人なんだから、誰にも渡さないよ」
卒業さえしてしまえば、もう教師と生徒じゃなくなる。
そうすれば、また堂々と会えるのだ。
そう思えるのも、親友である颯人の助言があったからこそである。
しかし、同じ学校で過ごすようになってから、以前よりも寂しく感じるのは、一応、自分たちは教師と生徒であるからと距離を置かれたせいだ。
「これじゃ、同じ学校にいる意味ないな」
亘はイケメンで人当たりもいいため、女子から、人気があり、ラブレターが、ひっきりなしにくるらしい。
告白も何度かされたことがあるようで
「教師という立場上、生徒とは恋愛対象にならない」と断っているようだ。
しかも、新任教師の尾崎梨香が、偶然、亘と同じ大学の後輩だったようで、亘と常に一緒にいるのを見かけることがある。
「梨香ちゃん、やっぱり、可愛いよな」
「悔しいけど、福原先生と梨香先生って、お似合いなのよね。嫉妬しちゃうな」
こんな言葉が飛び交うたびに、雪斗は寂しさとジェラシーを感じながらも、少しだけ優越感を抱く。
「亘は俺の恋人なんだから、誰にも渡さないよ」
卒業さえしてしまえば、もう教師と生徒じゃなくなる。
そうすれば、また堂々と会えるのだ。
そう思えるのも、親友である颯人の助言があったからこそである。