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雪に咲く花

第19章 新たな友情

水飲み場で口をすすぐと、少年に職員室の外側にあるベンチに案内された。
「ここだったら、人気ないから、あまり人が来ないんだ。何といっても、先生たちから丸見えだからね」
少年が、笑って言った。
「あっ……。有り難う」
「そんなことより、何も食べられなかったんだろ。良かったら、これ食べてよ」
少年が、コッペパンに挟まれたウインナードッグを差し出す。
「えっ!……でも悪いよ」
「いいって。たくさんあるから大丈夫だよ。一緒に食べよう」
「じゃあ、お言葉に甘えていただくよ」
ベンチに座り、少年からもらったウインナードッグを一緒に食べ始めた。
「そう言えば、名前聞いてなかったね」
「俺、杉山光多、光が多いって書くんだ」
「へぇ、ぴったりの名前だね。俺は……」
「真柴雪斗君でしょ。有名だから知ってるよ」
「えっ!?有名って……」
光多によると、亘との噂もあるが、女子のように可愛い顔立ちであることで有名だとのことだ。
「実は、僕は女子達が、うるさいから、昼休みはここで食べているんだ。明日から一緒に食べようよ」
「いいの?」
「うん、これも何かの縁だしさ。仲良くしよう」

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