雪に咲く花
第21章 よみがえる闇
「落ち着いた?」
雪斗が起き上がり、保健室を出てから光多が尋ねた。
「うん……。今日は変なところ見せちゃってごめん……」
「そんなことはいいけどさ、雪斗も元気だせよ。って言ってもすぐには無理か。でも、俺だけは雪斗の味方だからさ」
「うん。今日は有り難う。光多がいなかったらどうなってたか分からなかったよ」
学校を出て、暗くなった帰り道を二人で目指していた。
放課後の事件から、かなり時間がたっていたようだ。
「雪斗、明日って予定あるかな?」
ふと、光多が尋ねた。
「特にないけど、どうして?」
「明日、休みだしさ、家に遊びに来ない?新しいゲームもあるし、気晴らしになると思って」
「うん、そうだね、俺、行くよ」
「良かった。明日、嫌なことは忘れて楽しもうぜ」
光多と別れてから、一時期、心が軽くなっていたものの、やはり、斉藤達からされた仕打ちが頭の中によぎってしまう。
下半身を厭らしく、弄られた感触が思い出され、体が震え出した。
佐々木達のグループに受けた性暴力の時と同じ後味だ。
忌まわしい記憶は全て流れさっていたのに……。
「嫌だ、怖いよ……亘」
亘の胸に飛び込みたい。
衝動にかられ、いないはずの亘の家を目指して歩いていた。
雪斗が起き上がり、保健室を出てから光多が尋ねた。
「うん……。今日は変なところ見せちゃってごめん……」
「そんなことはいいけどさ、雪斗も元気だせよ。って言ってもすぐには無理か。でも、俺だけは雪斗の味方だからさ」
「うん。今日は有り難う。光多がいなかったらどうなってたか分からなかったよ」
学校を出て、暗くなった帰り道を二人で目指していた。
放課後の事件から、かなり時間がたっていたようだ。
「雪斗、明日って予定あるかな?」
ふと、光多が尋ねた。
「特にないけど、どうして?」
「明日、休みだしさ、家に遊びに来ない?新しいゲームもあるし、気晴らしになると思って」
「うん、そうだね、俺、行くよ」
「良かった。明日、嫌なことは忘れて楽しもうぜ」
光多と別れてから、一時期、心が軽くなっていたものの、やはり、斉藤達からされた仕打ちが頭の中によぎってしまう。
下半身を厭らしく、弄られた感触が思い出され、体が震え出した。
佐々木達のグループに受けた性暴力の時と同じ後味だ。
忌まわしい記憶は全て流れさっていたのに……。
「嫌だ、怖いよ……亘」
亘の胸に飛び込みたい。
衝動にかられ、いないはずの亘の家を目指して歩いていた。