雪に咲く花
第21章 よみがえる闇
亘の住んでいるマンションの部屋の前までたどり着くと、インタ―ホンを鳴らした。
あんな、写真が流出するまでは、通いつめていた亘の部屋、あの時は、何も考えず幸せな時を過ごしていたのに……。
「いるわけないんだよな……」
暫く立ち尽くし、諦めかけた時だった。
「はいっ!どちら様でしょう?」
インターホンから聞きたかった声がする。
「亘!?……帰ってきたの?」
雪斗の心に光が射した。
「えっ!?……雪斗?……」
ドアが開き亘が顔を出した。
久しぶりの亘の顔を見て、胸一杯になる。
しかし、
「雪斗、何度言ったら分かるんだ。ここには来ちゃ駄目だといっただろう!すぐに、帰るんだ」
以前のときより、強く突き放す言葉を投げ掛けられる。
「やだっ!……今日は帰らないからっ!……」
「聞き分けのないことをいうんじゃない!後で電話するから帰りなさい!」
「やだっ!だって、こんなに我慢したって何もいいことなんかないじゃないか!お願いだから今夜はここに置いてよ!」
強く言い放つ亘に、雪斗も今日は引き下がりたくなかったのだ。
「雪斗、もしかして何かあったのか?」
雪斗の顔をよく見ると、瞼を腫らし涙が滲んでいるのが見える。
あんな、写真が流出するまでは、通いつめていた亘の部屋、あの時は、何も考えず幸せな時を過ごしていたのに……。
「いるわけないんだよな……」
暫く立ち尽くし、諦めかけた時だった。
「はいっ!どちら様でしょう?」
インターホンから聞きたかった声がする。
「亘!?……帰ってきたの?」
雪斗の心に光が射した。
「えっ!?……雪斗?……」
ドアが開き亘が顔を出した。
久しぶりの亘の顔を見て、胸一杯になる。
しかし、
「雪斗、何度言ったら分かるんだ。ここには来ちゃ駄目だといっただろう!すぐに、帰るんだ」
以前のときより、強く突き放す言葉を投げ掛けられる。
「やだっ!……今日は帰らないからっ!……」
「聞き分けのないことをいうんじゃない!後で電話するから帰りなさい!」
「やだっ!だって、こんなに我慢したって何もいいことなんかないじゃないか!お願いだから今夜はここに置いてよ!」
強く言い放つ亘に、雪斗も今日は引き下がりたくなかったのだ。
「雪斗、もしかして何かあったのか?」
雪斗の顔をよく見ると、瞼を腫らし涙が滲んでいるのが見える。