雪に咲く花
第23章 黒沢叶多の思い
双子の兄は、憎い男の恋人である雪斗を滅茶苦茶に壊そうとした。
それに対して、片割れの弟は、傷つくことから守ろうとしていた。
なんという皮肉な運命なのだろうか。
双子の兄弟は、引き離されてから、それぞれに複雑な宿命をたどっていたのだ。
「黒沢君にお礼をいっておいてくれないか。彼のお陰で雪斗を早く見つけることが出来たんだから……」
雪斗が光多に捕らわれていたときのいきさつを聞き、黒沢は、自分のかけがえのない恩人なのだと思い知らされる。
「そうだね。俺、黒沢の友達になりたい。今度は黒沢に何かあったら助けてあげなきゃね」
雪斗の決意が、もう叶わぬことになることなど、今は予想も出来ないでいた。
流れ星に、添えられたメッセージが、黒沢の隠れた恋の告白だったことに、残念ながら、気付くことはなかったのだ。
それに対して、片割れの弟は、傷つくことから守ろうとしていた。
なんという皮肉な運命なのだろうか。
双子の兄弟は、引き離されてから、それぞれに複雑な宿命をたどっていたのだ。
「黒沢君にお礼をいっておいてくれないか。彼のお陰で雪斗を早く見つけることが出来たんだから……」
雪斗が光多に捕らわれていたときのいきさつを聞き、黒沢は、自分のかけがえのない恩人なのだと思い知らされる。
「そうだね。俺、黒沢の友達になりたい。今度は黒沢に何かあったら助けてあげなきゃね」
雪斗の決意が、もう叶わぬことになることなど、今は予想も出来ないでいた。
流れ星に、添えられたメッセージが、黒沢の隠れた恋の告白だったことに、残念ながら、気付くことはなかったのだ。