雪に咲く花
第24章 きずあとが癒えるまで
夕食の支度を終えた美紅が、帰宅して間もない海斗に声をかけた。
「お兄ちゃん、ご飯出来たから、雪斗呼んできてよ」
「あいつ、今風呂に入ってるぜ。シャワーの音が聞こえたぞ」
「えっ!?……一時間以上も前に入ったはずなんだけど……」
「本当か?まさか、あいつ倒れているんじゃなかろうな?ちょっと見てくる」
海斗が、浴室の前まで来ると、激しくシャワーの流れる音が聞こえる。
「おいっ!雪斗、大丈夫か?」
浴室の扉を開けると、雪斗の様子に息を飲んだ。
「汚ない、汚ない、嫌だ……」
弟は、シャワーの湯を目一杯浴び、狂ったように、呟きながら身体をこすっているのだ。
「おいっ!雪斗、どうしたんだよ!?落ち着けよ」
海斗が、うずくまっている雪斗の肩をつかむ。
「いやああぁっ!やめて!……触るなっ!」
叫び声をあげ、手をはねのけると、思い切り海斗を突き飛ばしたのだ。
「いってぇ!おいっ何なんだよ?いったい」
タイルの上に転がった海斗は、尻をさすりながら立ち上がる。
「どうしたの?」
叫び声を聞きつけた美紅も、浴室に顔を出した。
「お兄ちゃん、ご飯出来たから、雪斗呼んできてよ」
「あいつ、今風呂に入ってるぜ。シャワーの音が聞こえたぞ」
「えっ!?……一時間以上も前に入ったはずなんだけど……」
「本当か?まさか、あいつ倒れているんじゃなかろうな?ちょっと見てくる」
海斗が、浴室の前まで来ると、激しくシャワーの流れる音が聞こえる。
「おいっ!雪斗、大丈夫か?」
浴室の扉を開けると、雪斗の様子に息を飲んだ。
「汚ない、汚ない、嫌だ……」
弟は、シャワーの湯を目一杯浴び、狂ったように、呟きながら身体をこすっているのだ。
「おいっ!雪斗、どうしたんだよ!?落ち着けよ」
海斗が、うずくまっている雪斗の肩をつかむ。
「いやああぁっ!やめて!……触るなっ!」
叫び声をあげ、手をはねのけると、思い切り海斗を突き飛ばしたのだ。
「いってぇ!おいっ何なんだよ?いったい」
タイルの上に転がった海斗は、尻をさすりながら立ち上がる。
「どうしたの?」
叫び声を聞きつけた美紅も、浴室に顔を出した。