雪に咲く花
第33章 亘の疑問
亘は、病室で目を覚ましたとき、自分が何故ここにいるのか理解出来なかった。
突然、女性的な可愛い顔立ちをした少年が、自分の名前を呼んだが、見覚えのない顔である。
しかも、颯人はともかく、悠希もいつの間にか大学生に成長しており、現在、亘と同居しているという。
自分は、まだ大学生のはずなのに、まさか、もう既に大学を卒業していて、教師を務めているとは……。
「いったい、この空白の時間になにがあったというんだ?」
考えれば考えるほど、頭が混乱するばかりだ。
養父母に連絡して聞いてみようとしたが、思い止まった。
恐らく、彼らに話せば、自分たちのことを投げ出して訪ねて来るだろう。
余計な心配はかけたくない。
全ての記憶を失ったわけでもないし、日常生活は問題なく過ごせているのだ。
しかも、幸い教師は続けられることになっている。
教師を務めていたという定時制高校の校長が訪ねてきたこともあり、事情を説明したところ、校長が言ったのだ。
「定時制では、高校の基礎知識を教えられれば問題ない。記憶がないと言っても、君は、きちんと資格を持っているわけだし、このまま続けもらいたい。生徒たちは、大人も多いので、彼らにも協力してもらえばよかろう」
突然、女性的な可愛い顔立ちをした少年が、自分の名前を呼んだが、見覚えのない顔である。
しかも、颯人はともかく、悠希もいつの間にか大学生に成長しており、現在、亘と同居しているという。
自分は、まだ大学生のはずなのに、まさか、もう既に大学を卒業していて、教師を務めているとは……。
「いったい、この空白の時間になにがあったというんだ?」
考えれば考えるほど、頭が混乱するばかりだ。
養父母に連絡して聞いてみようとしたが、思い止まった。
恐らく、彼らに話せば、自分たちのことを投げ出して訪ねて来るだろう。
余計な心配はかけたくない。
全ての記憶を失ったわけでもないし、日常生活は問題なく過ごせているのだ。
しかも、幸い教師は続けられることになっている。
教師を務めていたという定時制高校の校長が訪ねてきたこともあり、事情を説明したところ、校長が言ったのだ。
「定時制では、高校の基礎知識を教えられれば問題ない。記憶がないと言っても、君は、きちんと資格を持っているわけだし、このまま続けもらいたい。生徒たちは、大人も多いので、彼らにも協力してもらえばよかろう」