
kiss & cry
第12章 xJ 浴衣で愛されて
***
J「はい、お疲れー」
上品なビアグラスを傾けて、
俺に乾杯を促す潤くん。
N「お疲れ・・・」
撮影していたホテルの地下にある
いい感じのバー。
やっとカットがかかったと思ったら、
もはや俺の足腰はガっクガクで、
今日はもうお家に帰らしてもらおうと
静かに退散準備をしてたのに・・・
やっぱりと言うべきか、
部屋を出る寸前で捕まってしまった。
約束しただろ!と、半ば引きずられるように
この店へと連れてこられ、なう。
J「もー、機嫌悪いなぁ。 なんだかんだで
ニノだってノリノリだったじゃんかー。」
N「んなっ、!そんなことないし!」
J「風呂場に移動した後
"潤くんもっとグリグリしてぇ♡"って
言ってたじゃん。」
N「/// う、うるっせぇ!
こんなとこで何言ってんだよ!
演技に決まってんだろうが!!!」
「・・・・コホン」
N「…あ、その…すいません……」
バーのマスターに横目で牽制された俺をみて
肩を揺らしながら机に突っ伏す潤くん。
J「あー…おっかし…、
まぁ、にのちゃんってば、
そんなにツンツンしないで♡
・・・お、ちょっとまって、連絡きた。」
N「〜〜〜///!!」
ふるふると怒りに震える俺には目もくれず、
なにやらご機嫌で電話に出る潤くん。
J「あ、もう家だった?早いね?
あ、そうそう。いーよ。
・・・はーい、気をつけてねー。」
N「・・・彼女?」
J「んや、ゲスト。これから来るって。」
なんだよ・・・
俺の話聞いてくれるんじゃなかったのか?
N「やっぱりただ単に、
潤くんがのみたいだけじゃん・・・」
