
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第9章 伯爵とスパイ
私は白本さんの車が見えなくなるまで玄関の前で見送った――――…
「すみれさん――――…早く中に入りなさい」
「はい――――」
なんだろう、この緊張感久しぶりで胃が痛くなりそう
こんな緊張感…アレキサンダーのお屋敷ではなかった…
「すみれ、座りなさい」
義理父に言われ居間のソファに座るが…座る構図が私には違和感しかなかった
「有森参事官――――…お待たせして申し訳ございません」
「いや、娘が、帰ってきただけのことだろ?大袈裟な」
義理父は客人の警視よりもおおへいな態度で上座に座り微動打にしない
無論…私を出迎えたのは義理母と警視の二人で――――…
警視長の義理父は出迎えなどしない
