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ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵

第9章 伯爵とスパイ


「おかえりなさい――――すみれさん」


「ただいま…お義母さん…と、課長?」


平日だと言うのに生活安全局課長(私の上司)と義理母は二人揃って私を迎えてくれた


「ずいぶん遅かったねすみれさん、お義父様もお義母様も君の帰りを今か今かと待っていましたよ」


「申し訳ございませんでした、思いのほか道が混んでおりました。私の路順選択のミスでございます」


「あっ――――…いえ、白本さんは悪くないですから!時間通りじゃないですか、お義母さんも…内田課長も大袈裟ですよ?」



しかも――――義理母の他に警視でもある課長が私を出迎えるなんて…


白本さんは順調に私をここまで送ってくださっただけなのに――――…嫌な感じである



「白本さん――――…本当にありがとうございます…3日後、またお願いしますね…本当にごめんない」


「いえ、有森様の――――…イヤ、すみれ様のせいではございません、謝らないでください」



何のおもてなしもお礼も出来ないまま…私は白本さんを帰す罪悪感に胸が押し潰されそうだった


「それに、無事送り届けたとアレキサンダー様に報告が出来ます…すみれ様、何かありましたら、連絡ください直ぐに迎えに来ます――――…

では、3日後お迎えに上がります」





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