
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第9章 伯爵とスパイ
「義理父は…私の仕事内容知っていたんですね…
伯爵の弱味を掴んで…父はそれで――――…」
「すみれ君――――…そう思うなら…
伯爵の弱味――――…もしくは、“叔父”のマクギャレットの居場所を聞き出すんだ――――…」
やっぱり…
義理父は私を自分の出世のために使う気だ
「わ…私を引き取ったのも――――…そのため、利用するためだと言うのは分かっています…昔から聞いていましたから」
私は嘘をついた――――…どうして引き取ったかなんて知らない…
でも、課長なら何か知っているかも知れない…
「――――…さすが、参事官…ちゃんとすみれ君に理解させていたとは…恐れ入ったよ」
義理母の態度で…私が何も知らずに暮らしてきた事なんて微塵も思わないのだろうか…
それほど…義理父と課長は、私に興味がないらしい
