ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第11章 伯爵と花嫁
あれよあれよと…私はあっという間に有森家から籍を西川家に移されていた…
と、言うか――――…書類上…入籍した形になり
気がついたときには寿退社までさせられていた!
独り暮らしのアパートもさっさと解約され私の荷物はアレキサンダーの屋敷へと運び込まれていた――――…
「え!?ええ?どういうこと?私の意思は?私の心の準備は!!」
と、私の意思を、無視したアレキサンダーの強引なやり方に、ここ数日口をきいていない状態である…
「すみれ様も…頑固な方ですね――――…ご主人様の泣いてましたよ?
つ~か、ご主人様の何処がお嫌いですか?」
ピノ彦君が怒っている私をなためるためにあれこれしてくれるが…別に嫌っている訳ではないのだ…
「///嫌ってない――――…よ…
でも!私の意見とかは聞かないで…入籍とか退社とか…決めないでほしかった…なぁって…」
ピノ彦君は呆れた顔をしながら、持ってきたお茶の菓子を摘みポイッと私の口に放り込む
「ん、美味しい…これ…」
「ま~…そんなことだとは思っていましたけど~、すみれ様も薄々は感じてたんですよね?
“あれ?///私――――アレクと…”って!」
///あ~…まぁ…チラッと――――…
「///そ、それは――――アレクのあのグイグイっプリから…チラッとは考えたけど…こんなに急に入籍だの退社だの!って…
付いていけない!
それに両親にも挨拶ぐらいしたかった…」
アレキサンダーが警視総監に電話している内容で大体は予想ができたけど――――…
ここまで育ててくれたのは事実だし…