ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第11章 伯爵と花嫁
「確かに――――…私も叔父も長く旅をしてきたが…心引かれた吸血鬼の娘はいなかった
日本で“翠”と出合ったのは奇跡――――…だと思ったほどだよ…」
少し遠くを見つめたアレキサンダーの目に…
少し胸が苦しくなった
「何故アレクの伯父様は…吸血鬼を造ろうとしたのかしら…」
「多分――――…子孫を残そうとしたのか…
それとも――――…「“翠”様を甦らそうとしたんですよ」
ハッと息を飲み振り替える――――…間もなく!
私の後ろには誰かが立っていた!
「!野村――――!?」
アレキサンダーもピノ彦君も…私の後ろに立つ人物を睨みつけながら臨戦態勢に入っている!?