
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第12章 伯爵と翠
エレベータは恐ろしく早く最上階へと着いた――――…
「フフフ…緊張してる…可愛いですね」
「…そりゃぁ…」
スムーズに扉が開くと…ホテルらしい廊下が目の前に広がった…
エレベータの真っ赤な扉で…悪趣味なのは分かっていたが廊下は意外に普通なんだ…と、ホッとしてしまった
でも、壁に飾られている絵画の奇抜なデザインに「やっぱりな」と、期待を裏切らないマクギャレットの趣味にうなずいた
「すみれ――――…ここの部屋です」
廊下の1番奥――――…
スイートルームなんて泊まったことはないからこんな扉なのかは知らないが…重厚感のある扉に生唾を飲んでしまう
「ここに――――…マクギャレット様がいるのね…」
「ええ――――…翠様と一緒に…」
「え――――…?」
野村が扉を開けると――――…
涼し…真っ暗な空間がそこにはあった
