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ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵

第13章 伯爵と叔父


野村が開けた扉の向こう側は…なんとも言えず…


陰湿な…暗い世界だと悟った


アレキサンダーの屋敷とは大きく違う…


――――入りたくない――――


それが私の頭を支配した



だが、野村の目が…私を室内にエスコートする


――――嫌だ…入りたくない――――



たが、足は前へと進むし事しか許されていない気がした…



「ほら、怖くないですよ――――…」


「……」


私はその暗い部屋へと足を踏み入れる――――…




「ただいま戻りました、マクギャレット様」



「野村さん――――…」



野村は広い部屋の棚の前に立ち止まり頭を下げた…


「マクギャレット…様は…どこに?」



「あ~…これは失礼…暗いと見えませんね」



野村は手にしたリモコンで…部屋を囲んでいたカーテンを開けた――――…



すると…夜街の明かりが下に広がり綺麗な夜景がカーテンの隙間から見え始める


スイートルームは、その夜景の淡い光で部屋を幻想的に浮かび上がらせていく…


徐々に暗かった部屋が熱帯魚を飼育するような水槽のようにライトアップされると…中にいる我々を浮き立たせた








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