
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第13章 伯爵と叔父
「ど…どう…言う…こと…?」
意味が分からなかった!目の前に立つ野村が“マクギャレット”だと言うことが私には分からない!
「フフフ…パニックって顔だね
文字通り…私がマクギャレットってこと…
この首だった頃のマクギャレットは――――…
翠様が自殺してすぐに…自分も死を選んだからね…」
死んでいる?
アレキサンダーの叔父でもあるマクギャレットは…翠様の後に……え?
「貴方は――――…どうやって…吸血鬼に…」
「あ~…私は…たまたま…マクギャレット様の血を浴びた…死ぬ寸前のチンピラです」
死ぬ寸前――――?
「仲間ともめて…ボコボコにされて山に捨てられたんです…
昔の話ですが――――…私は盗っ人だったんですよ…
取り分で揉めて…仲間にブッスリ…刺されてしまったんです…
仲間は腹から血を流す私を山に置き去りにして逃げたって訳です――――…
そこに…たまたま、マクギャレット様が来て…翠様の隣で腹をかっ切り…その血が瀕死の私の傷口から体内に入り、私は目を覚まし――――…本能のまま…マクギャレット様の血を傷口に流し込み…生きることを選択したんです」
「傷口から?!マクギャレット様の血を――――?」
「ええ、どういう原理か分からないですけど…意識が薄れていく中でマクギャレット様も驚きの表情を私に向けていましたね…」
