
ただ今嫉妬宮発動中!
第1章 嫉妬宮その1~N×A
A「本当にどうしたの?甘えたいの?フフフッ」
まーくんが、オレの両腕を下から支えて更に
手を重ねてくれながら、そう言ってるのが
背中越しに聞こえてきて。
耳をまーくんの背中にくっつけてるから、
優しいまーくんの声がオレの中に直接響いてくる
ような感覚に、ドキドキしてるけど
凄く安心出来た。
甘えたいの?
……なんてさ。
普段なら天の邪鬼なオレがすぐに、出てきて
「バカじゃないのっ!!」
なんて返すはずなんだけど。
今は、本当にこのままこの人に甘えてしまいたい。
N「まーくん……あのさ……」
A「ん?」
N「オレ……ね」
A「うん」
N「笑うなよ?」
A「うん」
N「オレ……お前を……」
A「…………」
……………………。
ダメダメ!やっぱり言えないって!!
A「……なに?」
まーくんは、本当に笑わずに続きを即すように
相槌してくれてる。
優しい声のトーンのまんま。
それに、重なってるまーくんの手にもさっきより
力が入ってるような気がする。
