ギムレット
第16章 ブルドッグ 守りたい
「俺たちは、クソみたいな宿命を背負って生まれてきた。俺はそれを恨み、常に誰かに殺意を抱くようなガキだった。でも、あいつに出会って、俺は救われたんだ。あいつがいなきゃ、俺はとっくにあいつらをぶっ殺してた。だから……あいつは、俺にとっても天使くんだったんだよ。」
尚樹はメグに視線を戻すと、二人の視線がぶつかった。
「あいつは……これからだった。クソみたいな宿命を終わらせて、幸せになる権利が……幸せになる運命を……お前と探しながら生きていくはずだった」
メグの瞳から涙がとめどなく零れ落ちる。尚樹は涙の零れ落ちる頬に手を当てて、流れる涙をそっと指で拭う。
「俺はあいつと約束した。お前を守るって……」
柔らかく温かい手のひらが頬を包み、その温もりがいつしか和弥との思い出とともに、見つめ合う二人に重なり合いたい感情を生み出す。
「あんなことしてお前を傷つけたのに……だけどお前と……もう一度、繋がりたい。今度はちゃんと……抱きたい」
厚みのある赤く潤った唇が、メグの唇に触れる寸前で止まる。
「さっき何もしねえって約束したから……お前から……キスして」
尚樹はそっと目を閉じた。
尚樹はメグに視線を戻すと、二人の視線がぶつかった。
「あいつは……これからだった。クソみたいな宿命を終わらせて、幸せになる権利が……幸せになる運命を……お前と探しながら生きていくはずだった」
メグの瞳から涙がとめどなく零れ落ちる。尚樹は涙の零れ落ちる頬に手を当てて、流れる涙をそっと指で拭う。
「俺はあいつと約束した。お前を守るって……」
柔らかく温かい手のひらが頬を包み、その温もりがいつしか和弥との思い出とともに、見つめ合う二人に重なり合いたい感情を生み出す。
「あんなことしてお前を傷つけたのに……だけどお前と……もう一度、繋がりたい。今度はちゃんと……抱きたい」
厚みのある赤く潤った唇が、メグの唇に触れる寸前で止まる。
「さっき何もしねえって約束したから……お前から……キスして」
尚樹はそっと目を閉じた。