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ギムレット

第17章 アイ・オーブナー  運命の出会い

俺は、物心ついた時から、この世に生を受けたことを恨み、憎む、殺意の塊のようなガキだった。



あの子は、親が早くに亡くなって可哀そうな子。
あの子は、施設で育ってるから、可哀そうな子。
あの子は、母子家庭、父子家庭、だから苦労して可哀そうな子。



よく近所のばばあが話しているのを耳にしたことがあるが、親がいない、施設育ち、片親は可哀そうな子として同情される。



なのに、クズな親でも両親揃ってれば、誰にも同情されない。



誰も俺のことなんて見てくれなかった。




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