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ギムレット

第17章 アイ・オーブナー  運命の出会い

俺にとって……あいつは……俺の初めての相手。


俺の全ての愛を、心の中で誓った相手。


家族、兄弟、親友、恋人。大切な人に捧げる全ての愛の対象が、俺にとっては、あいつだった。



あいつの為だったら、どんな危険なことだってできるくらい、俺にとって和弥は大切な存在だった。



あいつが愛したお前と……あいつと繋がった身体のお前と

もっと、もっと、深く繋がりたい。

あいつが触れたお前の身体を、もう誰にも触れさせたくない。

和弥への気持ちと同じように、俺がお前を守りたい。




和弥……これは運命の出会いだよな。

俺が和弥に出会えたことも、和弥がケイを愛したことも

和弥がこの世を去った後で、俺がケイを愛することも……

これは俺たちが巡る巡って、重なり合う運命だったんだよな。




貪るように、お前の唇を奪う。俺が唇を離したときに、お前の少し興奮した荒い息遣いが聞こえてきた。


この先の性欲への興奮から、赤く染まった頬と、少し半開きになった唇から漏れる息遣い、重なる胸から伝わる早い鼓動。


お前のその顔を見ていると、愛おしさがまた押し寄せてくる。


俺は、お前の俺を見る眼差しに吸い込まれるように、俺らしくない、でも俺らしい、俺のもっとも飢えている言葉を発してしまう。



たった一言だった。



「俺を……愛して」



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