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ギムレット

第19章 *フォーリン・エンジェル  叶わぬ願い

ことが終わり、タクがシャワーを浴びて出てくると、ソファーで缶ビールを飲みながらくつろいでいるシュウから切り出した。


「時間ないからさ……ほら、さっき言ってた聞きたいことって……なに?」



スティンガーでの利用時間は120分まで。延長はない。



「約束だから……答えるよ」



バスタオルで濡れた髪を拭きながら、タクはシュウのソファーの隣に座って顔を背けたまま質問した。


「なんで……俺のこと指名した……いや違う、そうじゃない。どこで俺のこと知った?」


意味ありげな表情で笑うと「あ~そのことね。時間ないから単刀直入に言うよ」と前置きして答える。



「実はね、彼女から……メグからお前と付き合ってる。って聞いた」



「あ……あんた……メグと知り合いだったのか?」



驚きの表情でシュウに視線を合わせる。


「そ……それで……俺を……」


タクはそこまで言ってから、シュウの言った「彼女から」という言葉に戸惑いの表情を浮かべる。


「メグが……メグが彼女って……どういう意味で……だって、あんた……」


タクの疑問に、意味ありげな微笑を浮かべて笑って頷いた。



「そうだよ……お前の思ってる通り。俺は……ゲイだ」


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