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ギムレット

第6章 ベルモント やさしい慰め

「メグさん、ご指名です」

マネージャーにそう言われて、私は接客中の席に挨拶をして席を立った。


来店した指名客の席を見て、久しぶりに会う懐かしい顔がそこにあった。



「メグ、久しぶり!!!」


「シュウ、いつ日本に帰ってきたの?」


「実は今朝。まだ時差ボケなのに、来ちゃったよ。はは…」


「わざわざ、お店にまで顔出さなくてもよかったのに」


シュウは私の顔を覗き込んで尋ねた。


「プライベートでも、会ってくれた?」


私もニコッと笑って答える。


「もちろん……」


シュウはガックリと肩を落として、水割りに手をかけて笑った。



「相変わらず、メグは俺に警戒心ないな」

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