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ギムレット

第9章 カカオフィズ  恋する胸の痛み

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この間のお土産、いいかげん早く渡したいなぁ~。
次の日曜日、家に来ない?
警戒アンテナ全開にしておいで。
オッサン、嫌われたくないから襲わないし笑

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シュウからメールが届いた。思わずクスッと笑みがこぼれてしまう。


文字から相手の本心は見えない。と思っていたけど、彼からのメールは、普段みる彼の姿が文字から浮かんで見えて安心してしまう。




「メグちゃん~ こっち、こっち」


日曜日、私は初めてシュウの家に来た。

知り合って1年近く経つけど、そういえば、プライベートで昼間から会うのは初めてだった。



「迷わなかった?」

「うん、だって駅からここまで、ずっとシュウが電話で道案内してたじゃない」

「あはっ!!そうだった」



はじめてのお使いの子供を見守る親の気分。と笑うシュウは、夜のお酒の席で会っても、昼間に会っても、雰囲気は全く変わらない。

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