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ギムレット

第11章 *ホワイト・スパイダー 恋の罠

遅れて仕事を終えたタクが部屋に入ってきた。


「先に金もらうから」部屋に入るなり、約束の金額をシュウに請求する。


シュウは金の入った封筒をタクに渡した。


中身の金額を確認してから、部屋の壁に設置してある、銀行の夜間金庫に使用されているものと同型のスティンガーで用意されているポスト型の金庫に封筒ごと投げ入れた。



金を金庫に投げ入れてからチラッとシュウに目線を向ける。


まだスーツ姿のままだった。



「お前、風呂入れよ、風呂入んなきゃ、しないから……」


「店で客として話す態度とは大違いだねぇ~」とシュウは軽く嫌みを言った。


タクは、目も合わせず、鬱陶しいそうな態度で言う。


「時間……あんまりないから」


シュウはソファーに深く腰かけたまま言った。


「まあ、焦るなって。とりあえず、先に脱いで見せてよ」





白のTシャツとジーンズを脱ぎすて、ボクサーパンツ1枚になった。


「下はまだ脱がない」


ボクサーパンツ1枚の姿を見て、シュウは驚きと少し高揚した顔をした。



「お前……綺麗な体だな。鎖骨が半端なくいいよ」


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