しょっぱくて甘い~ベリーショコラマカロン~
第1章 しょっぱくて甘い~ベリーショコラマカロン~
あきらさんが引っ越してきた時、わたしはそのかっこ良さに翻弄された。女の子だと知った時、熱が冷めたわけではなく、ホッとした。恋は反射的に避けていたから。
「あきらさん、ゆかりさん、今日も終わったら新作の試作作りませんか?」
「ごめん、今日はみくのお見舞いがあって」
「わたしも今日はお茶のお稽古が……」
「そうですか。分かりました。 また、一緒にお菓子作りするの楽しみにしていますね!」
それが数時間前の出来事。ゆかりさんと出逢った時の印象は、とにかく美しい人。だけど、どこか寂しそうだなって。元気になって欲しい。ただそれだけだった。
けれど、二人もプリキュアだと知って、あおちゃんとひまりんと5人でキラパティにいて、そんな中で、あきらさんとゆかりさんに惹かれている自分がいた。二人が好き。そんなのいけないことは分かっている。けれど、それぞれにそれぞれの良さがあって。二人とも共通して、わたしが落ち込んでいると笑顔にさせてくれる。だからずっと3人でいれたらいいな。そう……思っていた。思っていたのに……。
わたしの目からは大粒の涙が零れ落ちた。いつもは、闇なんて……! 負けない! そう思っていられたのに。そんなこと思えないよ……。だって、久しぶりに偶然寄ったお気に入りの雑貨屋さんで二人が楽しそうに笑っていたのを見てしまったから。
その雑貨屋さんには入らずにすぐに引き返した。今までに味わったことのないくらい苦しい想い。こんな気持ちになる。そうなるって分かっているから、誰かを愛想うなんてしたくなかった。胸が……痛いよ。
「あきらさん、ゆかりさん、今日も終わったら新作の試作作りませんか?」
「ごめん、今日はみくのお見舞いがあって」
「わたしも今日はお茶のお稽古が……」
「そうですか。分かりました。 また、一緒にお菓子作りするの楽しみにしていますね!」
それが数時間前の出来事。ゆかりさんと出逢った時の印象は、とにかく美しい人。だけど、どこか寂しそうだなって。元気になって欲しい。ただそれだけだった。
けれど、二人もプリキュアだと知って、あおちゃんとひまりんと5人でキラパティにいて、そんな中で、あきらさんとゆかりさんに惹かれている自分がいた。二人が好き。そんなのいけないことは分かっている。けれど、それぞれにそれぞれの良さがあって。二人とも共通して、わたしが落ち込んでいると笑顔にさせてくれる。だからずっと3人でいれたらいいな。そう……思っていた。思っていたのに……。
わたしの目からは大粒の涙が零れ落ちた。いつもは、闇なんて……! 負けない! そう思っていられたのに。そんなこと思えないよ……。だって、久しぶりに偶然寄ったお気に入りの雑貨屋さんで二人が楽しそうに笑っていたのを見てしまったから。
その雑貨屋さんには入らずにすぐに引き返した。今までに味わったことのないくらい苦しい想い。こんな気持ちになる。そうなるって分かっているから、誰かを愛想うなんてしたくなかった。胸が……痛いよ。