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じゃん・けん・ぽん!!

第10章 カウンター発動!!

 空調の設置という要望は、ぎりぎりで出した切り返し案だ。
 いくらか意見が出たが、全校に関わることだからというので、生徒会の役員だけで結果を出すことはできなかった。
 そして何も決まらないまま、今回の生徒会は解散となった。
 ――やった。
 あの時、喫茶かじかへ行っていなかったら、きっと下駄箱交換派に押し切られていたことだろう。あの晃仁という一年生は、小柄ながらも頼りになるようだ。決議がされないまま生徒会が解散した今になって、裕子はそう感じた。
 とりあえずは安心――そう思ったのだが、翌日から、全校にわたって困った問題が起きたのだった。

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