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前章の給与明細偽造会社を逃げるようにして辞めた後。
私は、とある派遣会社に登録し、派遣社員になりました。

派遣は非常に福利厚生が充実していて、時給も良く、ブラック要素は全く無かったのですが、派遣先企業の正社員さん達の実態が、どこからどう見てもブラックでした。

キツいノルマ（達成の為に、必要もないのに自分で同じものを何個も何個も買って、結果、酷い金欠になっている人をよく見た）

深夜まで続くサービス残業と、給料の発生しない休日出勤。

同じ部署で働いていた正社員さん（男性）が、ある日

「サビ残の時間とかも全部含めた総労働時間で給料割って、時給換算してみたらさ～、時給６００円切ってた」

と、力無く実情を愚痴っているのを聞いた時【正社員】になりたい気持ちはあるけど、ここの会社の正社員にだけはなりたくない、と本当にそう思いました。
ちなみに派遣社員だった当時の私の時給は、およそ、その倍。

その会社は、他にも、欝になって休職中の人（正社員）がいるとか、若くして死んじゃった（おそらく、話の流れからして過労死っぽい）人がいたとか、そんな話もよく聞いたので、いや、もう、ホントに、ブラックだな、と。

けっこう地元じゃ名の知れた、そこそこの大企業なんですけどね。学生が就職活動してて、そこから内定でたら、手放しで喜びそうなぐらいのところ。

会社って、外から見てるだけじゃ分かりませんね。