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遠くの恋人より近くの同僚

第20章 ずるい私

『二人欠席ですね。申し訳ないのですが
予め預かっていた参加費は…』


“プチッ”


居たたまれなくなり
話の途中で切ってしまった。


「はぁッ…はぁッ…」


呼吸が荒くなる。


何てことをしてしまったんだ。


スマホに反射して写った表情が
とてつもなく醜かった。


こんなことなら
“行かないで”と言えばよかった。


同じ嫌われるのなら
そうした方が遥かにマシだった。

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