テキストサイズ

遠くの恋人より近くの同僚

第3章 『好き』と言えたのに……

「五十嵐くーん。おーい、おーい」


俺が女に向ける視線は
170センチの一華に定まっていた。


「ちょっとー、五十嵐くんてばー」

「あ、ごめん」


だから視線をかなり落とす。


「怖い。睨まないでよ」

「そのつもりはないけど」

「見下してるとか?」

「そのつもりもない」


150センチにも満たない
幼稚園児のようなこの女が
得意先回りの相方とは……

ストーリーメニュー

TOPTOPへ