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遠くの恋人より近くの同僚

第29章 揺さぶられる想い

一華から何の手応えも感じないまま
帰りの新幹線に乗車した。


「宮崎部長は何の話だったの?
無理に答えなくてもいいけど」

「バンコク支店赴任の内示です」

「それって他言したらダメなやつでしょ」

「もういいんです。どうでも」


どうだっていい。


一華が橋本課長と結婚するなら。


「らしくないね。投げ槍すぎ」

「俺らしいって何ですか?」

「与えられた仕事に前向き。
大抵のことは微動だにしない」

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